笛の原点

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親父は十代の頃から、僕が知る限り、七十歳を超える頃まで、笛を吹いていたと思う。

昔から伝わる、地元の獅子舞の笛なので、ドレミ調ではなく、古典調の笛だった。

親父は声が悪かったので、歌は得意ではなかったが、楽器には興味があったらしい。

いくら興味があるといっても、家が貧乏で楽器を買って貰うなんて、夢のまた夢であったようです。

そんな親父にとって、篠笛は、竹を切って来て穴を開けるだけの、夢の楽器であったはずである。

古典調だったので、獅子舞の笛しか吹けなかったが、夜になれば河原の土手でひとり毎日が祭りだったという。

家が貧しく、日々の辛い労働を笛を吹くことで乗り越えてきた。

一流の笛師が作った笛を何本も買って、これまた一流の先生に習いに行っている、僕などとは、笛に対する原点が違う。

親父が吹いている笛を録音していなかったのが、今となっては、残念でならない。

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